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BLOG
11.52020
ビルケンシュトックのソールとヒールの修理
こんにちは。緋色舘の西野です。
ブログの書き込みをサボっていたらいつのまにか11月という…。
というわけで(どんなだ
何事もなかったように再開^^;
ビルケンシュトックの定番修理
さて、お馴染みのビルケンちゃん
履きやすいし、カジュアル使いにもってこいですね。
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このようにアウトソールのヒール部分が摩耗したら、すぐに手を打っておきましょう。この段階ではソール交換は必要ナシ
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ウエッジのゴムヒール。いわゆる「傾斜版」修理です。純正ソールをヒール部分のみ継ぐ修理もありますが、もっと手軽に出来て履き心地も変わらない定番の修理です。
最近では純正ソールも入手困難になってきてますので、実用性重視ならこの修理方法が一般的になります。
ビルケンはコルクで出来たフットベッドの下にアウトソールが付いているので、それを摩耗させないように時々は靴底をチェックしておきましょう。
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だんだんとソール全体が薄くなったら…ソール交換ですね!
ビルケン純正ソールですが、今回のベージュというのは無いので白か茶でソール交換することになります。
ブラウンをご選択いただいたのでこんな感じで切り出したソールを接着加工していきます。他の靴と違ってビルケンはあらかじめジャストの大きさにソールを作っておいてそれを底に合わせる形です。
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夏は白がいいですが、これからの季節には茶も良いでしょう。
こちらはvibramの「ウッドストック」ソール。ビルケン純正ソールに劣らない機能とデザインで、ソール交換の定番として使用しています。
パサディナのウエッジヒール交換。
そもそもパサディナはウレタン製のカップソールでフッドベッドを包んだ構造となっていて、ソール交換が難しいです。なのでソール本体が経年劣化でグズグズしだすと仕方ないのですが、ヒールの摩耗にはこのように対応できます。
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モデル名はちょっとわかりませんが、こちらもウレタンのソールを持つ構造。
踏みつけの屈曲部分がひび割れてしまってます。これは中底の上にフッドベッドがあるわけですが、圧力で中底も陥没してしまっていたので、そこから作り直します。
中底を革製にしてマッケイ縫いで固定します。この上にフットべッドが乗ります。
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vibramのハイデルベルグ(#2668)ソールを付けて完成。
お客様から履き心地「良」判定頂きました^^
ビルケンはモデルによりソール交換できるものとそうでないもの、また今回はご紹介しませんが、例えば好みのソールを選んでもらってカスタム交換することも可能な物がございます。店頭にてご相談ください。
摩耗したフッドベッドの修復
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まあ、このような形でついつい摩耗が進んでしまう場合もあります。
フッドベッドはコルクとラテックスの混成で成形されていて、アウトソール側やインソール側にジュートのようなもので補強が入っています。
なので摩耗で減りすぎたら硬いベンズ(革)で元の高さに戻します。単にコルクを積むと強さの点でやや不安があるので、見た目は継ぎ目が残りますが、このほうが安定感のある修理となります。
そしてアッパーの革も摩耗で擦り切れていますので強い革を継いで縫い付けを行います。
正しい位置に巻き込んで後はアウトソールを装着します。
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これもvibram製ウッドストックソール。フッドベッドに層が出来ますが、地面に対して水平になりますので安定感は元通りです。
最後はフットプリンツです。
ビルケンのドレスラインですね。レザーソールなのでハーフソールとヒールなどの修理を致しましたが、靴の雰囲気が綺麗だったのでなぜかこんな画像に(笑
左下はポールスミスですね。三点とも一人のお客様のお品なのですが、ワードローブにこういう品物をさりげなく揃えている方は「カッコイイなあ」と思ってしまいますね…。
ではでは^^本日は以上!
ビルケンシュトックの定番修理でした!