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BLOG
3.192016
ダンスクとクラークスのタンクソール・カスタム交換
緋色舘の西野です。
季節の変わり目は雨が多いですね。
店舗前にチョークボードを置いておりますが・・・・
雨のたびに書きなおさなきゃならん。
チラシも濡れて使い物にならなくなるとか・・・雨の日はなかなかつらいですね(笑)
では、本日はダンスクとクラークスのカスタムソール交換。
クレープソール⇒vibram#1100 タンク仕様のソールへとチェンジします。
まずはタンク仕様のソールいろいろ・・・
左から
#148 (ダナーブーツに使用されているフラット形状のソール)
#1136 (ヒールの付いたユニットソール)
#1100 (今回使用の深めのラグ形状のソール)
いろいろありますね、#148はヒールのないウェッジソールに使う
タイプのソールになりますから、別途ミッド・ヒールをスポンジ素材
などで製作してからの装着になります。
#1136はヒール+ソールの一体形成型なので、ソールとヒールのバランス
が予め決まっていて、クラークス・オリジナルやダンスクのようなコバの張った靴には
縦のサイズに合わせれば横幅が足りない、横幅で合わせると寸詰まりになると
いった感じでとかく相性が良くありません。
ということできっちりとしたヒールのある
ラグ(タンク)系のソールでは#1100が最も相性がよいようです。
ダンスクのダックフィートのクレープソールを取り外し、中底(革)の下
に3mm茶ミッドソールを縫いつけます。
ダブル・ステッチなので二周縫うわけですが、もちろん元の縫い目を拾って
手縫いしていきます。
クラークスに比べ、手間はかかりますがダブル・ステッチは
がっちりとした安心感がありますね。
#1100ソール装着後に同素材のヒールを付けて終了。
元がクレープソールとは思えないほどハードな印象に!
クラークスもダンスクも中底=ミッドソール的なシンプルな構造を
持っています。
これはそもそも天然素材のクレープソールの履き心地を100%生かす
ためのもので、逆をいうとクレープソール以外のものをソールに使って
しまうと、歩行衝撃を緩衝させるものがまったくないので、履き心地は硬くなって
しまいます。
ただ、柔らかいクレープは踏み込んで地面を蹴るという意味では、グリップ
力のあるこれらの合成素材に比べ、あまりに弱いので、雨の日はすべるし、
よく歩く方には柔らかさがアダとなり、かえって疲れるという部分もあります。
天然クレープから合成素材へのカスタムは耐磨耗性、耐経年劣化の上でも、
長年履き続けていけるメリットは大きいです。
ですので、「クレープソールの履き心地へのこだわりはない」という方にはお勧めです。
今回ご紹介のタンク形状ソール以外にもEVA、スポンジソールなどの素材と色の
バリエーションを楽しめるのもひとつの魅力と言えます。
店頭、メールなどでお気軽にご相談くださいませ。
こちらはクラークスのデザートブーツ#1100バージョン
見るからにハードなワークブーツ仕様となりました。
将来的にヒールが磨耗してきても、もちろん部分修理も可能です。
では、本日は以上です!
ダンスクとクラークスのカスタムオールソール#1100編でした!