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9.72015
クラークスのネイチャー2カスタムソール交換
こんにちは!
西野です。
秋雨が続いていますね。
私はわりとインドア派なほうなので、
お休みの日が雨でも逆に落ち着いた気分になれていいんですが・・・
秋の行楽シーズンは、日曜などはやっぱり晴れの日がいいですね。
私はというともっぱら休みの日は料理などして気晴らししています。
先日もラム肉のいいのが売っていたので、さっそくハーブをパン粉にまぜて付け焼きと
半分は塩コショウのシンプルなステーキにしてみました。
おいしかったですね。^^
そういえばフランスやイタリアなどではよく子羊のなんとか・・・
とか、そういう料理をわりと食べるそうですが、だから靴にもシープスキン
がよく使われるという話があります。
ちなみにイギリスといえばローストビーフ
靴も牛革ですね。
日本は米食民族なので昔は稲穂から作るわらじになったのだとか・・・
食と靴には実は相関関係があるという俗説ですが、なんとなく面白いですね。(笑)
ハイ、前説はこんなもんで本日のお題。
クラークスのネイチャー2のソール交換です。
ポリウレタン・ソールは経年劣化で崩壊する?
言わずと知れたクラークスのネイチャー・シリーズ
軽量で履き心地の良い靴ですが、欠点もあります。
ソールの素材がポリウレタンで出来ているため、
頻繁に使用している分にはまだましなのですが、保存して置くと
加水分解してバラバラ&ネチャネチャになってしまう場合があります。
以前はメーカーさんにてソール交換の対応もあったそうですが、現在では
修理の受付はないそうです。
さて、この靴、カップ状に射出形成されたウレタン・ソールのなかに
靴の本体が乗っています。
靴の履き心地を決定づけるインソール(アウティブ・エア・インソール)
はソールの中に沈みこんでいますので、
普通にミッドソールを再形成するとサイズが変わってしまい、小さくなります。
その為、このインソールを使って同じ履き心地を再現しようとすると工夫が必要となります。
真ん中に見えるのがミッドソールに土手のようなものを作って、右のクラークス
独自のエア・インソールを使えるようにしたものです。
これがなかなか縫っていくのが難しい。
幅1cm未満の土手にもとの縫い目を追って縫っていきます。
縫いあがり
ちなみにクレープソールのクラークスはこのように千枚通しで目打ち
をしながら縫っていきます。
最近ではこのUSA製のステッチャーを使って縫う場合が多いです。
これはクレープソールの場合の出来上がり写真。
デザートブーツ、ハイブリッド仕様です。
工程としてはミッドソールを作ってそこにソールを再構築するので同じ
ような形ですが、ネイチャー2はその応用編という感じです。
アウトソールにはvibram#2021というウェッジ・ソールを使用しました。
EVA系のソールの中では最もボリュームがあるソールですが、
ネイチャー2に使うとやはり抜群の安定感があります。
もう少し薄め、軽めなソールを使うことも出来ますが、その場合は
シャンク(金属で出来た靴の背骨のようなもの)を使って安定感を確保します。
○価格少し高めですがそれなりにメリットも
このようなvibramソールもオーダーできます。
左;モアフレックス
右;ガムライト
オールソール交換修理の中ではちょい高めの価格になりますが、
メリットとしては元のエア・インソールの履き心地を損なうことなしに
長寿命のvibramソールに交換できるということですね。
クラークスの特徴としてアッパー(靴本体の革)の造りは堅牢、タフネスですね。
ソールの分解や磨耗がなければ10年程度は軽く持ってしまうのではないか
という感じです。
まあ、その前に履き飽きてしまう可能性はありますが(笑)
ですから靴を長く大事に履いていきたいというお客様にはこのソール交換をお勧めいたします。
そして結局はクラークスのネイチャーのシリーズはエア・アクティブのインソールが
再使用出来ないと修理する意味はほとんどないです。
これが使えない修理だとただの「硬い履き心地の靴」になってしまうんですね。
靴本体さえ持てば、次回ソール交換はアウトソールのみの交換が可能で、
安価に修理していくこともできます。
加水分解でどうしよう・・・ということがありましたら
ご相談ください。
では本日は以上です。
クラークスのネイチャー2 ソールのカスタム修理交換ご紹介でした!