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2.192015
クラークス・レディス・ブーツのカスタム・オールソール
こんにちは!
西野です。
中国では旧正月、春節祭の時期ですが、寒さも一段落で
これからは三寒四温ですね。
気温が上がったり下がったりすると、体がついていかなくなって
所謂『冬バテ』なる状態になって体調を崩すことがあるそうです。
みなさまもお気をつけください。
さて、本日はクラークスのレディス・ブーツ修理。
○加水分解劣化したソールをvibramで修理する
クラークスのレディス・ロング・ブーツ
ポリウレタン製の底材が劣化して履けなくなってしまいました。
オールソール交換で修理のオーダーが入りました。
さあ、どうする?
まずはソールを全て取り外して洗浄しました。
しかしご覧のように
三次元立体で熱圧着されたウレタンソールの後がくっきり残ります。
ゴムのソールをここから装着させていくわけですが、立体整形は不可能なので、
これを二次元(?)のソールに落とし込んでいきます。
まずはアッパー(靴本体)の色に合わせた革を探すところから始めます。
革屋を渡り歩いたりしていい感じの革を探すのですが、これがぴったり合うものが
出てくるかどうかが仕上がりに影響します。
なんとか合いそうなものが見つかって、底周囲に巻きつけ。
これをミシンで縫いつけていきます。
縫ったあと底材を付けられるように加工します。
次にコルク材(底の緩衝材)を敷いてから底付けに入ります。
ウェルト(ソールのフチ)を巻いてミッドソールが付いた状態です。
この後底縫いをかけます。
底縫いが終わった状態です。
横に見えているのがビブラムのアウトソール #1030 6mm厚
レディスに使えるフラットタイプのラバーソールの中では
対磨耗性では最高のものだと思います。
さらにここから・・・
ほんのわずかですが、約4mmのミッドヒールを取り付けます。
ソールは完全フラットなので、少しだけヒール部分に高さを出して
履きやすく持っていくわけです。
ミッドヒールが付いた状態
アウトソールを装着して完全に出来上がり。
ソールはラバーですので、夏などの保存期間に劣化が進むということはまずありません。
クラークスのブーツは入手した年代などによって工場も違いがあり、
気に入っているものでも同じものは手に入りにくいですね。
ブーツは底部分から磨耗や劣化が来てしまいますので、
このように修理することでまた履けるようになるなら検討の余地アリですね。
ただしブーツの構造により修理不可のものもあります。
詳しくはお店までご相談ください。
では本日は以上!
クラークス・レディス・ブーツのカスタム修理でした!