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2.22015
レディス・ブーツのソールとヒールお修理
こんにちは
西野です。
二月にはいりましたね。
四月の新年度に向けて年度末の決算とか
ノルマ達成とか確定申告とか・・・
お仕事もいろいろと気ぜわしくなってくる季節ですね。
あいかわらずまだまだ気温的には節分を越えてもまだ冬。
かぜなどをひかないよう皆様お気をつけくださいませ。
レディースブーツの修理
さて、季節遅れにならないようにまだブーツの話題いろいろです。
本日はソールとヒールの「底」修理についてのご紹介。
まずは定番のkoosブーツのヒール修理。
今回はクレープ素材の9mmヒールブロックを使い、
コバ周りの色はブラウンにしてあります。
よく生クレープ素材以外のものを使って修理したものを見ることがありますが、
ブロックごとヒールを合成ゴムに交換すると剥がれやすいですね。
より耐久性を出すには、生クレープのブロックに合成クレープを
ヒールの磨耗が最も激しい部分に嵌めて修理をすることも可能です。
生クレープの変質、劣化が気になる場合はソール全体を
合成ゴムで修理する方法もございますので、お店にてご相談ください。
いずれもサルトルのライディング・ブーツのハーフソール修理
滑り止めとソール補強の意味がありますね。
黒はvibram のモダンなアリエルソール
茶はよりクラシックな同じくvibramのシモンソール
ハーフソールはいろいろな性格があったりすのですが、
この二つは大きな差異はない感じですね。
より定番的な「シモン」が厚みのあるソールには
より重厚感がでるかもしれません。
ピクチャで見ると「アリエル」もシャープで捨てがたいですね。
ハーフソールは当店では私が接客した場合、何種類か向きそうなものを
ご提示して性格などを説明し、最終的にお客様に選んでいただきます。
自分の靴になにが合うのか、あれこれ迷って選んでいただくのもまた楽しいかと。
最終的にはオーナーさんの直感で「コレ!」と選んでいただけるのが
もっとも正しい選択になる気がします。
銀座ヨシノヤのボア・ブーツ
ソールが経年劣化で変質してしまっていますね。
厳冬期でもっとも履きたい時期に、修理で履けない時間を
作ってしまい申し訳ありませんでした。
内側にボアが張ってあり、とっても暖かそうですね。
雨に当たってシミも出来てしまっているのでソール交換と丸洗いシミ抜きです。
元はラバー底ですが、あえてレザーソールで修理。
軽く、通気性もよくなり足ムレなどもしにくくなります。
このあとヒールを元に戻してハーフソールを装着。
ハーフラバーを組み込むことで滑りにくく、悪天候にも強くなります。
シミも完全に抜いて蘇りましたね。
お次も同じような例
ヒールに金のアクセントがついたロングブーツ。
やはり寒い日にコートに合わせて履きたいタイプのクラシックなタイプ。
靴そのものの革は年数は経っていますが、非常に強そうなよい革です。
上でご紹介のヨシノヤのブーツ同様、これは底さえちゃんと張り替えればOKな感じ。
古いソールをはがして、新しいものを切り出します。
ヒール部分の巻き革も傷んでいましたので巻き直し。
インナーのソック・ライニング(中敷)もレザー部分の底色にあわせて
ボルドー的な色で交換。これでまた何年も履いていけますね。
何年も経ってしまったいわゆるビンテージ感のある靴も、
底が傷んで履けなくなっているものが多いんです。
足を実際に包んでいるアッパーの部分が元気そうなら、
「底」修理で完全復活なんてこともありますね。
本当に良いもの(ブランド品に限りません)は、
古いものほど靴の革質は良かったりしますから。
以上、本日はレディス・ブーツの底のお話アレコレでした!