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10.232019
乗馬ブーツ(長靴)の修理について思うこと
こんにちは!緋色館の西野です。
本日は緋色館のメイン修理のひとつ「乗馬ブーツの修理」についてです。
乗馬ブーツのファスナーは消耗品だけど…
乗馬ブーツの修理で最も多いのがファスナーの故障を修理することです。
このような形で壊れてしまったり、グラウンドの砂利などが噛んでファスナーが上がらなくなったりと、そうしたことが多いですね。
乗馬ブーツを維持していく上でこの消耗品ともいえるファスナーをきちんと修理して長く使っていくということはとても大切なことです。
いざ故障となってしまった場合、どこで修理をするのか?意外と迷ってしまうことと思います。例えば試合の日時が迫っていたり、練習に差し支えるという事態も起こりえます。
ですがやっつけ仕事をするような所はいくら対応が早くとも、ブーツそのものの寿命を縮めてしまうこともあり注意が必要です。
緋色館が考える乗馬ブーツ修理の基本は
1.運動性能を損なわないようにする(仕様を変えずブーツのつくりに基本的に逆らわない忠実な修理を行う)
2.ユーザーファーストの目線で全体を捉えて修理を行う
当たり前ですが1)が守られていればおかしなことにはなりません。
ステッチの細かさやその走る位置、ライニングの処理、ファスナーならそれを付け替える構成の正確さなど、ブーツに余計なダメージを与えず再構成するのはそれほど簡単なことではありません。
2)は消耗品である互換性のある部分を付け替えたりする時に、さらに必要となる処理もキチンと行う、そして再度消耗が生じた時に困らないよう、同じクオリティで修理が出来るよう整えておくということです。
言葉にすると難しい感じですが、例えばファスナー交換時にライニングに穴が開いておれば塞いで次に備えておく。筒などの革あて修理を行う時は他の部位に干渉しないよう、本体とライニングを強引に縫い付けるような安易な方法は取らず…といったことです。そして修理後はキチンと清掃と手入れを行い、すぐに気持ちよく騎乗できるように心がけています。
至らない部分もあるとは思いますが、こうしたことが出来てこそ職人仕事と言えるのではないかと考えております。
筒や甲の革あて修理と底材の修理
さて、ということで本日は以上です。
緋色館の乗馬ブーツについてでした。
お急ぎ対応も可能な限りお受けいたしますが、やっつけ仕事は致しません。
正しい乗馬ブーツの保守は安全な騎乗の基本です。
よろしくお願いいたします!