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9.112019
ハイブランドパンプスのハーフソール(夏から秋へ)
こんにちは!緋色舘の西野です。9月に入ったというのにまだ暑い日が続きますね。でも衣替えシーズンもそろそろ。新規で季節物の靴をお買いになられる方も多いと思います。
本日はエレガントなハイブランドのパンプスやミュールなどの薄いソールを保護するハーフソール修理のご紹介です。
エレガントで薄めのつくりのソールの保護
上記三点とも人気のペリーコです。秋冬物はリフトおよびソールのコバ(ふち)も濃い色目なので合わせて黒系のソールを。春夏ものは明るめの色合いを合わせて全体としてのトーンを統一化するのがハーフソール選びの基本です。
婦人靴系のハイブランドはここ数年のトレンドとして、クラシックで薄めのレザーソールで整形されているものが主流となっています。
ジミーチュウです。同じブランドでもデザインはかなり違いますね。つま先が尖った物ほど数回の使用で先端の磨耗は進んで行きます。なのでソールの保護にはハーフソールが欠かせません。レザーソールのまま使用していくと磨耗が本体に進んで穴が開いてしまうことも多々ありますので、そうなる前に手当てをしておきましょう。
上記三点ともにマノロブラニク(ポップアップで大きい画像が開きます)
無駄な部分はまったくないという婦人靴の最高峰はクラシック+モダンということなんでしょうね。「走れるパンプス」とか言われていますが実際には走らないでください(笑)ようするに忙しい女性の足を最も美しく見せるデザインということなのでしょう。
このような高級婦人靴はエレガント=華奢に出来ているのだとお考えください。それだけにソールの保護はとても重要。スマートフォンを買ったらガラス面の保護にシートをすぐ貼りますよね?でも使い込んでしまっても…
ソールを修正してからのハーフソール修理もアリ?
Diorのメッシュ使いのミュール。実はつま先がほとんど無くなった状態でお持込み頂きました。やはりつま先の形はポインテッド この形は磨耗が早い上に本体はメッシュなので、ほおっておくとどんどん削れて穴が開きます。そこでつま先を革で作り直して(アタッチという修理)ハーフソールを張り込みました。靴本体にダメージがおよぶ前なら、ほとんど分からないぐらいに修正できます。
こちらもほとんどつま先が無くなったクリスチャンルブタンの定番ジュートサンダル。革でダメージを修正してvibramのガンマソール(ボルドー)を付けています。
ダメージがほとんど無い良い状態からハーフソールを使用することもオススメですが、こうした方法もありますのでご相談ください。高級婦人靴にとって一番ダメなのはやっつけ仕事のようなスピード修理で直してしまうことですね。30分とかで出来るのは助かると感じる方も多いのでしょうが、ではなぜ緋色舘ではハーフソール修理でも一日とかお預かりするのかというと??
できるだけ丁寧に長持ちするよう、快適に掃けるように時間をかけて整形するからです。これらの高級婦人靴は粗雑に扱うべきものではないし、なぜなら量産品とは違い製造にも長い時間や手間と歴史が背後にあるからです。
ニューヨーカーが好んで履きそうなPaul AndrewとStuart Weitzman Gianvito Rossi はセルジオ・ロッシのご子息のブランドですね。色使いが都会的でビビッドな感じがします。
最後はブルネロクチネリとエルメス。メタリックカラーと伝統的なヌメ革を合わせたセンスはさすがに凄いですね。ヨーロッパの靴職人の奥行きの深さが感じられます。
簡単なお手入れ!
おろしたての婦人靴を簡単にケアする方法として是非使用していただきたいものにアニリンカーフクリームがあります。ウエスで薄く塗って軽くふき取るだけ。これだけで余計な汚れから靴を守ってくれます。スエード素材の靴にはスエードカラーフレッシュをスプレーしてブラッシングするだけ。最初の三ヶ月頑張っておけばきれいなままの靴をキープ出来ますので是非お試しを!
では本日は以上です。
今回は初夏~初秋にかけての緋色舘パンプス総集編といった趣きでハーフソール修理を交えながらの記事となりました。
この秋もどうぞ緋色舘をよろしくお願いします^^ノ