こんにちは！西野です。

台風一過で昨日はさわやかな一日でした。
それにしても・・・
五月に台風とは、個人的に暑い夏が嫌いな
私には先が思いやられますね。

先日桜の季節が終わったばかりだと
思っていたのですが（笑）

乗馬ブーツ、ファスナー修理

さて、今回は乗馬ブーツの修理につてのご紹介！

乗馬ブーツの故障といえば代表的なのがファスナー部分ですが、
通常のタウン用ブーツと違ってハードな環境での使用となるので、
何度もこの部分を修理しながら使っていくという方もいらっしゃると思います。

まず、ファスナー交換修理については古い記事ですが、
旧ブログ
　　　↓
～靴修理職人西野のS.B時代の記事アーカイブ～

○乗馬ブーツの修理とお手入れ
http://blog.livedoor.jp/sewingbox_tsukaguchi/archives/35230706.html

参考までにご覧ください。

このファスナー修理、コイル状のナイロンファスナーからの引き手の
脱線や開閉が出来なくなったなどの故障では、ファスナーの交換修理を
しなくても直る場合もあります。

このようにコイルの縫製が取れて浮き上がった場合ですね。

ファスナー交換せずに短時間でリーズナブルに修理出来ます。

修理代金１，５００yen程度～（税込み）

ただしこれはＹＫＫ製の国産ファスナーが使用されたブーツのみに可能な修理です。
ヨーロッパ製のライディング・ブーツやフィールドブーツの中にはこうした修理
が出来ないものもあります。
その場合はやはりファスナー交換修理になります。

このようなビスロン（プラスティックを使ったもの）ファスナーもＹＫＫ製の
ファスナーへと交換修理になります。

乗馬ブーツ革あて修理や縫製修理

ではここからはいろいろな革あて修理や縫製修理についてのご紹介。
今回参考として取り上げるのは　某競馬学校の生徒さんたちのものです。

さすがに将来プロで活躍される人達ですから結構ハードに壊れています。
こういうものも直していきますよ！

ソールが磨耗して分解、鐙（アブミ）が当たる部分も革が磨耗しているので
新しい革をあてて修理します。革を当てた後の修理中画像。

これは別のブーツですが、アブミが当たる部分とはこの部分ですね。
乗馬ブーツでよく傷んでいる部分です。

足の内側のブーツの革も薄くなって穴が開いています。
この部分には力がかかるんでしょうね。

あてた革をミシンで縫います。
つま先部分の革全体が磨耗でガサガサとささくれ立った状態ですが、
修理前に水洗いして汚れを落としてあります。
この後に保革クリームやオイルを使ってケアします。

修理後はこんな感じ。
左右内側の穴あきは薄くなった部分をカバーする形で革あて。

ソールの修理後画像
ハーフソールを追加して強くなりましたね。
色も濃い黒に戻ってツヤが出ています。

ファスナーの付け根革の破損。そして穴あきですね。

まず裂断部分に革を当てて縫い代を作ります。

革あてと縫製後。
これできっちり直りましたね。

次はパーツ交換

いろいろダメージがありますが、ファスナー付け根のカバー・パーツは交換、
ヒールは磨耗してベース部分まで抉れているのでこれも打ち直し。

あとは細革と呼ばれるファスナー全体をカバーしている革もきれいに修理します。

作ったパーツを本体に縫いつけているところ。

細革のパイピングを新たに作り直し。

全ての修理が完了。全体的に蘇りましたね。
これでまたハードに使えます。

お値段は．．．

さて、気になるコストですが、

○ファスナー交換　片足　6,000yen（税込み）～両足　12,000yen～
○革あて修理　一箇所　3,000yen程度～（税込み）

今回のような複数個所のオーバーホール（悪い部分を全て直す）は8,000yen～
片足ファスナー交換を含むオーバーホールは程度の差によりますが
大体12,000yen程度～で上がります。（全て税込み）

なお、修理に付随して汚れ落とし＋クリームによる
ケア付いてきます。

なのでかならずどんな修理でも両足そろえてお持込ください。
郵送での修理の場合も同じです。

郵送修理は12,000yen以上のご利用で、国内返送時の送料が無料になります。
ぜひご利用ください！

では、本日は以上
乗馬ブーツの修理に全般についてでした！

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