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BLOG
2.262015
フィン・コンフォート・シューズの(仮)オールソール
こんにちは!
西野です。
近年は季節の移り変わりも速いですね。
今年の春もあっというまに暖かくなるんじゃないかという気がします。
そろそろブーツから短靴への衣替えの時期に入ってきます。
冬物の靴の収納、その方法などに迷ったらご相談ください。
箱入れ前には汚れ落としと陰干しが基本です。
季節の変わり目には一度持っている靴の総チェックも必要です。
傷んでいる部分にはメンテナンスをしておけば次のシーズンにも気持ちよく使えます。
フィン・コンフォート・シューズの修理
さて、本日のお題はフィン・コンフォートの簡易オールソールです。
タイトル部分に(仮)と付いているのは本格的な全ソール交換ではなく、
ダメージのある部分をソール交換の形で修理するからです。
この修理のいいところはフィンのメーカーさんで全交換の修理をする半分以下の
コストで出来ること、多少のダメージなら履き心地を落とすことなく、
手軽に修理できるという点にあります。
ヒール修理のご依頼でしたが、
見せていただくとつま先部分のステッチが切れて口が開いて来ています。
これはこの部分を含めて直さなければ履けないですね。
まずは擦り切れてしまったつま先部分をラバーで作ります。
その後本体の縫い目に合わせた目打ちをしてソールを形成する下準備をします。
部分的に手縫いで底を合わせます。
アウトソールには仏TOPY社の軽量合成ゴム素材を使います。
このソール材は整形外科的な靴造りにもよく使用されるもので、
とても履きやすいです。
靴型装具の修理にもこちらの素材をよく使います。
スポンジ・ラバー・ソールの修理
もうひとつ
次に・・・
この画像だけではなにがなんだかわかりませんが、
ロックポートの返りの良いスポンジ・ラバー・ソールのスリッポンです。
こちらの靴の修理ご依頼のお客様は、営業で工場の現場に出向くことも
しばしばあるらしく、やわらかいスポンジ・ベースのこの靴の底に、
先の尖った金属の削りカスが何本も刺さっていました。
ニッパーで潜り込んでいる金属を抜くと10本以上出てきました。
それでついに足の裏を傷つけたらしく、インソール(中敷)に
血が滲んでおりました。
さすがにこれは・・・危ない。
見た瞬間は絶句してしまいました。
そのような環境では安全靴が本来必要ですが、作業員ではないので
営業のスーツに安全靴というわけにも・・・いきませんね。
ということで金属の削りカスで足を痛めることのないよう、
ヒール部分には赤いグラスファイバー素材を、前ソール部分には
3.5mm厚の革素材を埋め込んでソールをTOPYの軽量ゴムに変えます。
出来上がりこのような形。
シンプルなソールなので、金属が刺さってきたら目で見てすぐにわかると思います。
しかし家にニッパーは用意しておいたほうがいいですね。
手で引き抜こうとしたら必ず手を切りますから。
このような個別ケースに対応する修理も、今後も続けて行きたいと思ってます。
なんでもご相談くださいね!
以上!
本日はフィンの簡易ソール交換などなどのお話でした!