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2.242023
乗馬ブーツのアッパーを修理する
こんにちは!
緋色舘の西野です。
本日は乗馬ブーツの修理。
というとファスナーやソールの修理が定番的ですが
意外と多いブーツ本体のアッパーの破損。
本日はそれをまとめて見ていきましょう。
ハードな使用に必要なメンテナンス
筒の内側はとても傷みやすい部位で、ある程度強靭な補強をしておかないと耐久性が出ません。
ただ、柔らかな革を使用したブーツなどの場合、屈曲性や柔軟性なども無視できず、
あて革もそうしたブーツの個性を考えた上で仕様や素材(革の種類、厚み)を決めます。
とにかく革をあてて穴をふさげば…と、急いではいけません。
乗馬ブーツは修理をしながらコンディションを整えて使用していくものなので
ステッチでの縫い止めも必然的に、そのブーツの先の状態を考えて入れていきます。
これはブーツの内側の画像ですが、こすれる部位はインナーの革が摩耗で破損します。
ファスナー交換の時に同時にこのようなダメージは修正をしていきます。
破れたインナーをそのままにしておくと結局、
交換した新しいファスナーを傷めることになり、配慮のない修理といえます。
before画像はお客様よりお問い合わせの時にいただいたものですが、
このようなボックス型ブーツはこの足首の部分が傷みやすく、穴あきとなって
しまうことも多い。
修正方法としては靴部位と筒部位のつなぎ目に革を縫い込む形で足首が折れないように
保護します。
左のように背中側から筒を分解して革を挿入して再度元に戻す
形で縫い上げます。
ただ単に上から革をあてて縫うだけでは弱った筒の部位を修理したことにはならないのです。
立体的な部位なので内側から形を成型して行きます。
以上のようなアッパーの穴あき修正などの修理は、
ファスナー交換と同時にお直しをするのがコスパも良く、オススメとなります。
一旦ファスナー部位の縫製を外したり
筒を開いてインナーを分離しないと出来ない所も多いので
ファスナー交換と同時なら無理なく合理的な修理が可能となります。
それでは本日は以上です。
乗馬ブーツの本体穴あきやパーツの革あて修正・修理についての記事でした!